ptoutput’s diary

リハビリに関しての知識の共有やアウトプットをしていこうと思っています!

Papez回路とYakovlev回路

 

こんにちわ!

前回は"記憶の分類"についてアウトプット

させてもらいました!

 

今日は、その記憶や情動の回路について

ざっくりアウトプットしていこうと思います!

 

では、早速、、、

 

お題にもしていますが、

Papez回路Yakovlev回路

そもそもなんて読むねんって思いますよね笑笑

 

Papez回路→パペッツ回路orパーペッツ回路

 

Yakovlev回路ヤコブレフ回路

 

と読みます!

 

 

では、Papez回路とは?

ざっくりですが、記憶に関与するしくみや回路

と考えられており、

海馬→脳弓→乳頭体→視床前核→帯状回→海馬

と、神経線維の結合による

サークルを構成しています。

f:id:ptoutput:20201115152410p:image

         Papez回路

 

この神経線維循環路をPapez回路という。

無理にゴロ合わせすると、、

貝の乳頭見て退場かいっ!!

貝→海馬

の→脳弓

乳頭→乳頭体

見て→視床前核

退場→帯状回

かいっ!!→海馬傍回

 

変なゴロですいません笑笑

 

 

気を取り直して、次はYakovlev回路とは?

主に情動に関する回路

と考えられており、

扁桃体視床背内側→帯状回前部→前頭葉眼窩皮質後方→側頭葉前部→扁桃体

というサークルを構成しています。

 

この神経線維循環路をYakovlev回路という。

f:id:ptoutput:20201115152505p:image

                      Yakovlev回路

 

漢字だらけで難しいですね笑笑

こちらもゴロ合わせすると、、

へんっ!師匠!

退場前に眼科へ!と即答

へんっ!→扁桃体

師匠!→視床背内側

退場前→帯状回前部

眼科→前頭葉眼窩皮質後方

即答→側頭葉前部

 

こちらも分かりにくいゴロですいません、、

 

Papez回路(海馬)Yakovlev回路(扁桃体)

存在があるからこそ、選択的に必要な

記憶のみを脳内に保存することができる。

 

例えばですが、

昔の狩りをしていた時代を想像して下さい。

Yakovlev回路(扁桃体)

・この回路がなければ人類は種族を保持することができなかった

 

どういうことかというと、

   お腹が空いた

     ↓

すぐに食料を探しに行動する

 

この、お腹が空いたという感情から

すぐに行動すること。

これが主にYakovlev回路が関わっている。

 

Papez回路

すぐに行動ばかりしてては体力がもたない

じゃあどうする?

エピソード記憶をたどって、川に行けば

魚がいる!お腹空いたら川に行けばええ!

 

というように、

記憶をもとにして、むやみに行動せず

効率の良い行動を行う

 

もう一度言いますが、こうやって、

お互いの回路が存在するからこそ

選択的に必要な記憶のみを脳内に

保存することができるんですね!

 

 

ということで、

今回も最後まで読んで頂き

ありがとうございました!!

 

 

参考書

病気がみえるVol.7 脳・神経 P34 MEDIC MEDIA

絵で見る脳と神経 しくみと障害のメカニズム 第3版 P36-37 医学書

 

 

 

記憶の分類

 

 最近、仕事で頼まれたことをすぐに忘れてしまったり、昔のことを思い出すのに時間がかかったりと、脳が老化してきてるのかと不安になる今日この頃の私です笑笑

 

 そんなことを思ってるときにふと、"記憶"について復習しようと思い今日のテーマを"記憶"にしてアウトプットしていこうと思います!

 

では、早速!!

 

そもそも"記憶 memory"とは?

「過去に体験したことや覚えたことを忘れずに心にとめておくこと」

(goo辞書から引用)

 

その記憶は主に海馬 hippocampusという大脳辺縁系が重要な役割を果たしています。

 

また、記憶にも様々な種類があります。

f:id:ptoutput:20200807174807j:image

 

記憶はまず、記憶の保持時間によって

短期記憶長期記憶に分けられます。

 

短期記憶とは、数十秒・数分など短い期間だけの記憶。

 

ちなみに"感覚記憶"という、短期記憶よりさらに短い記憶があります。

この記憶は、【視覚(目)】【聴覚(耳)】【嗅覚(鼻)】【味覚(舌)】【触覚(皮膚・筋肉など)】などの感覚器から得た情報をとりあえずそのまま数秒間だけ覚えている記憶。

なのですぐに忘れてしまいます。

 

短期記憶にはワーキングメモリというものがあります。

 

ワーキングメモリ

・情報を一時的に保持し、意識的に操作する

 ことができる記憶。

 

Ex)通販番組で見た商品をメモする

  買い物で支払うときにその金額を見て

  財布からお金を出すときの記憶

  電話番号を覚える etc...

 

脳の責任領域は前頭連合野

 

この短期記憶が海馬に保持されると、大脳辺縁系で海馬の先っちょにある扁桃体

『快』or『不快』 『好き』or『嫌い』

などの判断を行い、喜怒哀楽などの感情が

生まれます。

 

このような反応を"情動"といいますが、

この情動をコントロールしているのが

扁桃体なのです。

下図参照↓

f:id:ptoutput:20200807184020j:plain

青い部分:海馬

ピンクの部分:海馬体

その先っちょ:扁桃体

 

ここで情動が大きいと、大脳皮質へと送られ

長期記憶になっていきます。

 

長期記憶は、陳述記憶非陳述記憶に大別されます。

 

さらに陳述記憶には、

意味記憶エピソード記憶があります。

 

意味記憶

・一般的な知識に関する記憶。

 

Ex)りんごは赤い

      1192作ろう鎌倉幕府

    富士山は日本一高い山 etc...

 

脳の責任領域は海馬・大脳皮質など。

 

 

エピソード記憶

・『いつ、どこで、何をした』という

 個人的な体験や出来事。

 思い出。

 

Ex)昨日の晩御飯の麻婆豆腐美味しかったな

     去年の今頃は沖縄に旅行に行ってたな

  etc...

 

脳の責任領域は海馬・大脳皮質など。

 

次に非陳述記憶には、

手続き記憶・プライミング・条件付け

があります。

 

 

手続き記憶

・動作や行為における技能など繰り返すことで

『体で覚えた』記憶。

 

Ex)自転車の乗り方

   歩行  etc...

 

脳の責任領域は小脳など。

 

 

ライミング

・前に入力された情報が、その後の情報に

 影響を与える記憶。

 

Ex)この文章を読んでみてください。↓↓

 『最近、マンチカンが可愛くて携帯や

  ネットでマンチカンの動画を調べて

  マンカチンを飼いたいと思った。』

 

 

何か違和感はありませんか?

実は、最後の『マンチカン』という字が

『マンカチン』となっているんです。

 

大体の方は最後の文章も『マンチカン』と

読んでいたんじゃないですか?

 

 

これは、前に入力された情報(マンチカンという情報)が記憶されてその後の文章にもこの記憶が入力されているから、字が入れ替わっててもそのまま読んでしまうんです。

 

なんか面白いですよね笑笑

 

 

最後に条件付け

・特定の刺激に対して無意識に反応してしまうようにする学習方法。

 

 

Ex)梅干しを見ると唾液がでる

  パブロフの犬    etc...

 

 

 

以上、記憶にもたくさんの種類があるんですね!!

 

臨床でも、この患者さんはどの記憶が障害されてるのかな?

短期記憶が曖昧やけど手続き記憶はあるな。

なら、残存している手続き記憶に対してアプローチしていこう。

脳画像を見て、海馬や前頭連合野が萎縮してないかな?

などなどを考えて介入できれば、認知症や記憶障害の方に対する

アプローチの幅が広がっていくのかなと思います。

 

 

今回も最後まで読んで頂き

ありがとうございました!!

 

参考書

 

1)病気がみえる Vol.7 脳・神経 P35-36

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大脳皮質-大脳基底核ループ

こんにちは😃

今日は大脳皮質-大脳基底核間にある4つのループについてアウトプットしていきます!

 

では、早速、、

 

そもそも大脳基底核は何で構成されているのか。

尾状核(caudate nucleus)

被殻(putamen)

淡蒼球(globes pallidus)

視床下核(subthalamic nucleus:STN)

黒質(substantia nigra)

赤核(red nucleus)

などからなります1)。

 

また、

尾状核被殻を合わせて線条体(striatum)

被殻淡蒼球を合わせてレンズ核(lens nucleus)

とよびます。

 

大脳基底核は大脳皮質から入力を受けて、情報処理をした後、視床を介して前頭葉を中心に大脳皮質に戻ってきます。

このように、大脳皮質と大脳基底核大脳皮質-大脳基底核ループ(cortico-ganglia loop)を構成しています2)。

 

このようなループには

①筋骨格運動ループ(skeletomotor loop)

②眼球運動ループ(ocutomotor loop)

前頭前野ループ(prefrontal cortex loop)

辺縁系ループ(limbic loop)

があります!

 

それぞれのループをざっくりと見ていきましょう!

 

 

①筋骨格運動ループ(skeletomotor loop)

 顔面・体幹・四肢の筋の制御を行う

 

 体性感覚野・運動野

     ↓

      被殻

     ↓

          淡蒼球黒質

     ↓

           視床VA・VL

                  ↓

  一次運動野・運動前野

 

 

 

②眼球運動ループ(ocutomotor loop)

 衝動性眼球運動の制御を行う

 

 前頭前野・頭頂連合野後部

       ↓

     尾状核

       ↓

              淡蒼球黒質

       ↓

               視床VA・VL

                      ↓

        前頭眼野・補足眼野

 

 

 

前頭前野ループ(prefrontal cortex loop)

 認知と行動の戦略的計画を行う

 

 広範な皮質連合野

     ↓

          尾状核

     ↓

       淡蒼球黒質

     ↓

       視床VA・DM

               ↓

  前頭前野・運動前野

 

 

 

辺縁系ループ(limbic loop)

    行動の動機づけや情動に関係

 

 海馬・辺縁連合野

    ↓

        腹側線条体

    ↓

   腹側淡蒼球黒質

    ↓

     視床VA・DM

    ↓

        帯状回前部

 

 

 

以上の流れでループを構成しています。

このループのどれか1つでも損傷してしまえば、そのループの機能が行えなくなります。

 

 

 

臨床の場では、脳画像からどこが損傷し、どのループに影響を与えているかを読み取ることで、ある程度の予測を立てて介入することができるのではないでしょうか?

 

ex)被殻出血の場合

 筋骨格運動ループの被殻の部分が損傷

 しているため、このループは機能せず、

 顔面・体幹・四肢の筋の制御が

 行えなくなるから、歩行時に下肢を

 振り出す際に筋緊張の調整が行えず

 接地位置にばらつきが出るのかな? 

 

という予測や仮説をたてることができます!

 

今回もざっくりとしたアウトプットですが、最後まで読んで頂き、ありがとうございます😊

 

 

 

参考書・文献

1)馬場元毅:絵でみる 脳と神経 しくみと障害のメカニズム 第3版 P35

2)南部篤:大脳皮質-大脳基底核ループと大脳基底核疾患

 

 

 

内部モデル

こんにちは!

前回は運動のプログラムについて

書かせていただきました!

 

今回は小脳の内部モデルについて

書いていこうと思います!!

 

では、早速、、

 

f:id:ptoutput:20200604205623j:image

 

この図は前回も載せていた、川人1)が提唱した

"フィードバック誤差学習"の図です。

この図の丸で囲んでいる部分が、いわゆる

"内部モデル"と呼ばれているものです。

 

 

そもそも、内部モデルとは?

 

例えが悪いかもしれませんが、

速くて滑らかな運動を行うための脳内の計算機

みたいなものです笑笑

 

 

運動のはじめは、運動中に様々な感覚情報を利用したフィードバック制御で行われますが、

慣れてくると内部モデルと呼ばれる運動制御系のフィードフォワード制御で行われていきます。

 

前回の記事でも書きましたが、

フィードバック制御のみでも運動は行えます。

しかし、速くて滑らかな運動を行うにはフィードフォワード制御も必要不可欠なんです!

 

 

内部モデルには2種類のモデルがあります。

①順モデル

②逆モデル

 

①順モデル forward model

 →ある運動指令がどのような動作を引き起こすか

 →内部モデルを構築するまでの過程で

  作成されるモデル

 

ex)自転車を漕ぐとこけるかな?

 

 

②逆モデル inverse model

    →ある動作を行いたいときに、

       どんな運動指令を出せばいいか

 →構築された内部モデルでそれを利用

  (フィードフォワード制御)して行動する

 

ex)自転車を漕ぐときにこけないように

  どうバランスをとればいいかな?

 

例えが悪くてすいません😅

 

 

初めての運動や動作を行う時は、内部モデルが構築されていないため、フィードバック制御で行なっていく。

学習が完成すると、内部モデルが形成され、そこから運動指令によりフィードフォワード制御に変わる。

繰り返し練習することで、運動や動作の誤差を修正しながら、内部モデルに学習をさせていくことで、運動を実現するために感覚フィードバックに頼らなくても速くて滑らかな運動が行えるようになる2.3)。

 

こうやって学習していくことで、私達は無意識に歩いたり走ったりすることができてるんですね!

 

分かりにくくて申し訳ありませんが、

今回はここまでです!

最後まで読んで頂きありがとうございました😊

 

参考文献

1)道免和久:運動学習とリハビリテーション バイオメカニズム学会誌,Vol25,No4

2)今水寛:人間の小脳に獲得される内部モデル:脳機能イメージングによる検証

3)今水寛:身体運動と脳の学習・適応メカニズム〜運動行動を支える脳のネットワーク〜

運動のプログラム

こんにちは!

今日もやんわりとアウトプットしていきます。

 

前回は運動学習のタイプや段階について

書かせていただきました。

今回は、運動を実行するための流れを

ざっくりと書いていこうと思います。

 

では早速、、、

 

私たちは、近くのものに手を伸ばしたり、

いろんな道を歩いたりといちいち真剣に

考えなくても無意識に運動が行えています。

それは、今まで生活してきた中で繰り返し

行われてきたことにより、脳や体に

手続き記憶として刻み込まれているからです。

 

ちなみに、前回の記事の内容でもある、

運動学習の段階でいう最終段階の

後期自律段階(自動化段階)にあたります。

 

そもそも運動学習には

順序学習:強化学習

適応学習

 があります。

 

①順序学習:強化学習とは

 ・大脳皮質と大脳基底核との相互作用に

  より学習される

 ・記憶に基づいて学習の順序を学ぶ

 ・報酬に基づいて学習を強化する

 

ex)普段50mしか歩けないが今日は60m歩けた!

  それに対し、「いつもより10mも多く

  歩けましたね!!すごい!」と

  褒める(この褒めが報酬)ことで、

     次も頑張ってみようという"快"の

     記憶として残り、次に同じ運動を行う際に

     以前褒められた(報酬を受け取った)

     記憶から、よし!!頑張るぞ!という

     強化学習の促進に繋がる。

 

 記憶の種類としては"エピソード記憶"

    当てはまる。

 エピソード記憶とは

 →出来事や個人的な体験(思い出)

 

 先ほどの例でいうと、

 「昨日褒められた」という、体験の記憶。

 

②適応学習とは

 ・大脳皮質と小脳との相互作用に

       よって学習される

 ・身体と外界の適応を図る

 ・道具を使った運動

 

ex)歩く、自転車に乗るなどの手続き記憶に

     関与するもの

 

 手続き記憶とは

 →技能や一連の動作に関する記憶

  いわゆる「体が覚えている」状態なので

       無意識に行える

 

 

では、そもそも、運動を行う際には

どういうメカニズムで運動を

実行しているのでしょうか?

 

 

 

 

f:id:ptoutput:20200603140422j:plain

運動系の機能的構造(1974年、当時の知識の基づいたアレン・塚原のモデル) 1)

「目の前にあるビールを飲む」

これを例に挙げてみていきます。

 

上図でいう"観念"とは、

「ビールを飲みたい!」という気持ち。

 

その気持ちが"連合野"に伝わり、そこから"大脳基底核""小脳(外側部)"を介して運動のプラン・プランニングした後、"運動野"から運動指令が脊髄を通して筋骨格系に送られ、運動を実行する。という流れになります。

 

ここでの大脳基底核の役割は、

どういう運動を行うかを選択する

ex)ビールを飲むためには、手を伸ばして

     取るか?体を近づけるべきか?など

  どれが一番良いかを選択する

 

また、小脳(外側部)の役割は、

運動パターンの準備を行う

ex)ビールまではこのくらいの距離で大きさと

  重さはこれくらいだからこれくらいの力で

     やってみようという予測した準備

 

これらで運動をプラン・プランニングしたものが運動野に伝達され、運動指令が脊髄を

通して筋骨格系に送られることで

ビールを飲むために、「ビールまで手を伸ばして口元まで運ぶ」という

運動が実行され、大好きなビールを飲むことができます。

 

ちなみに、

プラン plan :計画

プランニング planning:計画を立てること

 

 

しかし、上図では"小脳(中間部)"というものが記載されています。

これは、ビールまで手を伸ばした際に、

体幹が伸びてこなかったから届かない!

ということがフィードバックされ、

なら、もう少し手を伸ばそう!と

運動の修正を行うものです。

 

また上図の少し細かいバージョンがこちら。

f:id:ptoutput:20200603143514j:plain

 

連合野から、大脳基底核・小脳でプラン・プランニングし、被蓋核や赤核に伝達され、運動を実行しろ。という命令がなされる。

 

しかしここでは、大脳基底核と小脳との間に"視床"が存在しています。

この視床の役割は、大脳基底核や小脳でプラン・プランニングしたものに対し

あらかじめこうなるだろうと予測し「ほんまにそれでええんか?もっかい考えてみ?」と運動の微調整を行ってくれます。

その微調整を行い、運動野に伝達され、運動を実行するという流れです。

 

いわゆる、フィードフォワード制御が行われているということ。

 

このフィードバックやフィードフォワードは運動学習を行う上で重要。

ざっくりですが、用語説明をしておきます。

 

フィードバック制御

→間違えた分だけ修正

 この方法では、時間が間に合わずフィードフォワード制御が必要になる

 

フィードフォワード制御

→あらかじめ目的とする運動に必要な運動指令を脳内で計算する

 

フィードバックのみでも運動は可能であるが、速くて滑らかな運動は行えない。そこで、運動に見合った運動指令を出力する”内部モデル”を学習によって小脳に形成する。

 

このモデルを含む図がこの下図

f:id:ptoutput:20200603173451j:plain

道免の運動学習とリハビリテーションから引用したもの 2)

 

この内部モデルに関しては、次回アウトプットしていこうと思います。

 

話がうまくまとまらず、わかりにくい内容ですいません。

最後まで読んで頂きありがとうございました!!

 

 

参考書

1)中村隆一,齋藤宏,長崎浩 著:基礎運動学 第6版補訂 P149-150

2)道免和久:運動学習とリハビリテーション バイオメカニズム学会誌,Vol25,No4

運動学習の段階

こんにちは!

前回の記事では「運動学習にはいろんなタイプがある」ということについて書かせていただきました!

 

今回は続きとして「運動学習の段階」についてアウトプットしていこうと思います!

 

 

では、早速、、

 

運動学習の段階

  1. 初期認知段階
  2. 中間(連合)段階
  3. 後期自律段階(自動化段階)

  があります。

 

初期認知段階では、

何を行うか理解し、言語的に戦略を考える。

 

その、情報収集や処理には宣言的記憶・ワーキングメモリが動員される。

 

ex)サーフィンを初めてするのに、最初から

 乗れる人はいないし、そのスピード感や

 感覚も分からん。

 初心者はとりあえず立ってみて、その姿勢を

 キープしようと自分に言い聞かせたり、

 コーチのアドバイスを思い出したりする。

 

この段階では、言語中枢が活動する。

ブロードマン2野(体性感覚野の一部)は

学習の初期段階で活動するが、一連の動きが

学習されると活動は低下する。

 

そして、運動課題を70%程度の成功体験が

得られる難易度に設定して、集中しやすい

環境の中で繰り返し行うのがいいとされている。

 

次に、中間(連合)段階では

どのように行うか、様々な戦略が試され、試行錯誤し、正確性やスピードを向上させる段階。

 

ex)「もう少し踵に体重乗せたらどうかな?」

     「もう少し体幹を前傾してみようかな?」

  など、成功or失敗したかによって、

  その戦略を採用or却下していく。

 

最後に、後期自律段階(自動化段階)では

手続きは自動化され、注意は減少し、言語は不要になる。

 

意識的に努力しなくても、適応し、調整し、反応することができる。

 

ex)歩きながら、携帯をいじる

  食べながら喋るなど、、

  

以上の3つが運動学習の段階となります。

これは、スポーツでもリハビリでも同じですね!

この段階を経て、みなさんは無意識に歩いたり走ったりしてるんでしょうね!

 

今回は短いですが、運動学習の段階について書かせていただきました!

 

最後まで読んで頂きありがとうございました😊

 

参考文献

嘉戸直樹,伊藤正憲:運動学習はここまでわかった 関西理学 8:49-52,2008

 

Charles T. Leonard:The Neuroscience of Human Movement 2005(監訳:松村道一,森谷敏夫,小田伸午:ヒトの動きの神経科学)

運動学習 Motor learning

こんにちは!

ブログ初心者ですが、自分なりに

アウトプットしていこうと思います!

 

ふと、毎日リハビリをしている中で、

患者さんも必死に頑張っているのですが、

・なかなか動作を覚えてくれない

・同じミスを繰り返す

ってこと、ありませんか?

 

私たちセラピストも、その原因は何かな?

・認知機能の問題?

・海馬の萎縮・損傷?

・運動学習の問題?

などと考えながら介入していってる訳ですが、、

少しでも、患者さんが無意識に行えるように動作を

獲得できればと思ったので、

今日は「運動学習」についてやんわり書いていきます!

 

では早速、、

運動学習には

①適応

②条件反応(連合学習)

③非連合学習

④運動スキル学習

など、いろんなタイプがあります。

 

まず、

①適応(adaptation)とは、

変化する感覚入力に対して運動の出力を修正する能力。

多くは、脊髄と脳幹の反射経路を介して

無意識に行われています。

ex)前庭動眼反射(vestibulo-ocular reflex:VOR)

 →対象物に視線を固定し続けるために、

  眼球と頭の動きを統合している。

  頭の動く速さや静止時の頭の位置などの

  状況の変化に即座に対応するので、

  適応学習を反映したものとなっている。

 

②条件反応(conditioned response)とは

適応的・自動的ともいえる学習の一形態。

また、非連合性でもある(③で説明)。

ex)パブロフの犬

 →ベルの音が鳴るとご飯がもらえる

  という学習をした結果、

  ベルの音が鳴るだけで、よだれがでる

  というように条件づけされた学習。

 

③非連合学習(nonassociative learning)とは

単一刺激の連続による学習。

繰り返される刺激に対する慣れや感作を含む。

・慣れ(habituation)

 →刺激に対する反応の減弱

 

・感作(sensitization)

 →刺激(主に痛み)に対する反応の増強

 

④運動スキル学習(mortor skill learning)とは

課題の速度、精度、正確さ、効率を上げるために

今までにない新しい動きを組み立てること。

 

この、運動スキルを獲得すること(学習)と

そのスキルを保持すること(記憶)は別々の神経過程。

 

ex)練習を繰り返せば、あるリズムで指を

 タッピングするという運動スキルは

 上達するでしょう。でも、この動作を

 新しいスキルの中で使わなかったり、

 将来使わなければ、そのスキルを

 保持することは出来ない。

 

さらに、加えるなら運動学習には段階がある。

 

ということで、今回はこの辺で終わりにします。

書いてあるものをそのまま綴っているような

感じではありますが、次回は続きで、

「運動学習の段階」から書いていこうと思います!

 

最後まで読んで頂きありがとうございました😊