ptoutput’s diary

リハビリに関しての知識の共有やアウトプットをしていこうと思っています!

足根中足関節のざっくりとした解剖

 

こんにちわ!

今回は足根中足関節の解剖について

やんわりとアウトプットしていきます!!

 

では、早速、、、

 

足根中足関節(Tarsal metatarsal joint)

3つの楔状骨立方骨の遠位面との間で

構成される関節であり、

別名リスフラン関節とも言われています。

 

関節の位置は下図に示しています!

 f:id:ptoutput:20210809131828p:image

 

この関節の位置と名前を覚えるために、国試前に

フランフランフランスは遠い」

とリスフラン関節は足関節より遠位にある!

という風に覚えていました笑笑

 

足根中足関節は各中足骨と楔状骨・立方骨と

連結しており、それぞれ

 

第1中足骨は内側楔状骨

第2中足骨は中間楔状骨

第3中足骨は外側楔状骨

第4・5中足骨は立方骨の遠位面

と連結しています。

 

ちなみに、第2中足骨底は内外の楔状骨に

挟まれているので動きが最も少ないといわれています。

 

次に、この関節に関与する靭帯について

やんわり見ていきます!!

 

まずは、

背側足根中足靭帯

(Dorsal tarsometatarsal ligaments)

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この靭帯は各楔状骨や立方骨から

中足骨にかけて関節を固定されています。

 

底側中足靭帯(Plantar tarsometatarsal ligaments)
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この靭帯は足底面で各中足骨を固定しています。

 

 

背側中足靭帯(Dorsal metatarsal ligaments)

f:id:ptoutput:20210809131854p:image

 

この靭帯は背側面で各中足骨を固定しています。

 

これらの靭帯は、立脚後期(Terminal stance:Tst)での

前足部の安定性に有用となっています。

 

 

今回は簡単な解剖学をざっくりとアウトプットさせて頂きました。

最後まで読んで頂き

ありがとうございました!!

 

 参考書

・Donald A.Neumann原著:筋骨格系のキネシオロジー P658

・山嵜勉編集:整形外科理学療法の理論と技術 P41

 

ミラーリング効果

 

 

こんにちわ!

前回は自分や相手の仕草がどういう心理にあるのかという心理学的なことをアウトプットさせて頂きました!

 

今回も少し心理学の一部を

アウトプットしていきます!

 

では、早速、、、

 

 

いきなりですが、私は人見知りです。

話してみたい人や仲良くしたいなと思っていても、なかなか一歩踏み出せません。

 

職場では仕事の話、伝達の際に話すことはありますが、プライベートな話はなかなか😅😅

 

そんな時に母から教わったのが

ミラーリング

 

ミラーリングとは、

"相手の行動や仕草などを真似る"

ことをいいます。

 

人間は、自分と似ている人には好意を抱きやすいということが分かっています。

これをシンクロ効果ともいいます。

 

このシンクロ効果の例として

"長年の友達"は無意識に同じような行動をすることが多くなったりします。

 

例えば、

・服装が被る

・言葉がハモる

・同じものを好む etc...

 

これは、親密さが高まるのと行動が似ていくのが循環した結果となります。

 

 

また、

・好意を抱いている相手の行動を

 真似してしまうことや

・自分と同じ行動をする相手に

 好感を抱く心理作用のことを

 

"ミラーリング効果"

(同調効果姿勢反響とも呼ばれる)

といいます。

 

相手に影響を与える同調効果としては、

・相手と同じものを注文する

・相手と同じタイミングで飲み物を飲む

・相手の話し方と同じペースで話す

・相手が落ち込んでいるなら一緒に落ち込み、

 楽しんでいれば一緒に楽しむ

などがあります。

 

もし、気になる人、仲良くなりたい人がいればミラーリングを行ってみるのも良いかもしれません。

 

ただし、あからさまなミラーリングは相手に不快感を与えてしまうかもしれないので、露骨に行うのはやめましょう!

 

ミラーリングはあくまでさりげなく行うことが大事です!

 

 

ちなみに、

ミラーリングの類似テクニックとして

クロスオーバーミラーリング

・バックトラッキング

 というものがあります。

 

・クロスオーバーミラーリング

相手の動作をあからさまに真似すると

違和感に繋がる恐れがあります。

そこにさりげなさを加えるのが

クロスオーバーミラーリングです。

 

相手がドリンクを飲んだら、耳に手をやるなどの類似行為でミラーリングを行う方法です。

 

・バックトラッキング

相手の言ったことをそのままオウム返しする方法です。

「さっきビールを飲んだんです」

「さっきビールを飲んだんですね」

というように、相手の感情や経験したことをオウム返しすれば、その感情や経験したことに寄り添ってくれる印象を与えます。

 

 

 

どれも簡単にできる方法なので

ぜひ試してみてください!!

 

今回も最後まで読んで頂き

ありがとうございました!!

 

 

オープンポジションとクローズドポジション

 

こんにちわ!

 

いきなりですが、皆さんは

誰かと会話をしているとき、相手の印象は自分にどう写っていますか?

 

 

最近、自分は周りから見てどう思われているのか、逆に自分から見た周りへの印象はどうなのかと、ふと感じることがあります。

 

 

仕事柄、人と関わることが大前提のため

・セラピストとして患者さまが思う自分の印象

・スタッフとして先輩、後輩が思う自分の印象

・同期や友達として周りが思う自分の印象

 

それぞれの印象はみんな、

違うものではないでしょうか。

 

と、いうことで、今回は少し

心理学的なことをアウトプットしていきます!

 

では、早速、、、

 

 

皆さんは

・オープンポジション

・クローズドポジション

という言葉を聞いたことがありますか?

 

オープンポジションとは

腕を組んだりせず、背筋を伸ばして相手と向き合う姿勢のこと。

いわゆる、相手を受け入れ、心を開いていることを示す姿勢

 

それに対して、クローズドポジショとは

腕や足を組んだり、障害物を間に挟んだりする姿勢のこと。

いわゆる、相手を拒否していることを示す姿勢のこと。

 

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分かりにくく下手くそな絵ですいません笑笑

 

 

腕を組んでいるから、全員が全員拒否しているという訳ではありませんが、心理学的に緊張感不安感があるような時には、腕を組んだりすることで無意識に自分を守ろうとしているのです。

 

個人的に、相手と話しているとき腕を組んでる人より組んでない人の方が印象が良く感じることがあります。

これも、心理学的にオープンポジションが関係しているのかもしれませんね!

 

これに加えて、

非言語コミュニケーション

(ノンバーバルコミュニケーション)

というものもあります。

 

これは、表情や声、しぐさなどの言葉以外でとるコミュニケーションのことを言います。

 

意識的に相手に伝えるために行う場合と

無意識に感情が漏れ出てしまう場合が

あります。

 

 

無意識の感情が表れる例として

 

まずは表情

・まばたきの回数が多い人は緊張している

・会った瞬間に眉間にしわが寄ると嫌っている

・会った瞬間に頬の筋肉が動くと好感がある etc...

 

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そして、しぐさ

・前傾姿勢で話を聞く人は相手の話に興味がある

・手足を広げている人は心も開いている

・顔周りをついつい触ってしまう人はやましい気持ちがある(ウソや隠し事など) etc...

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などなど、いつの間にか表情しぐさとして出てしまっているため、自分が無意識に行っていることが、相手に好印象または悪い印象を与えていることになります。

 

逆に、このオープンポジション非言語コミュニケーションをうまく使うと、相手のウソを見抜いたり、相手が自分に対してどういう印象を持っているかがなんとなく理解できたり、好きな人の気持ちをしぐさから読み取ることもできるということです。

 

 

例えば、まだ付き合っていない状態で、合コンやデートに行ったとします。

自分の話を前のめりに聞いてくれているなら

自分に興味がある証拠ですし、

さりげないボディタッチをしてきたり、

逆にこちらからのボディタッチを

嫌がらないのであれば好意を抱いている

可能性がある。

というように考えられます。

 

ただ、この行動をしたらこうだ!!という確信的なことではなく、あくまでも心理学的にということをお忘れなく、、、

 

これらの知識や行動を、職場や家族、恋人に

行っていくとさらに信頼関係を築いたり、

相手からの印象を変えることが

できるのではないかと思います。

 

 

今回も最後まで読んで頂き

ありがとうございました!!

 

 

 

横足根関節の運動

 

こんにちわ!

今回は前回に引き続き、横足根関節についてアウトプットしていきます!

 

前回の記事を確認したい方はこちらから!

 

ptoutput.hatenadiary.jp

 

 

 

 

では、早速、、、

 

横足根関節は他の足部の関節同様、

運動軸があり、距骨下関節とともに強い

機能的な関連を持っています。

 

また、この関節は縦軸斜軸の2つの運動軸を持っています。

 

では、各運動軸と運動方向を見ていきます。

まずは縦軸から


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縦軸は、矢状面と水平面にほぼ平行であり

動きは前額面で生じ、

内がえし/外がえしが起こります。

 

今更ですが、それぞれの軸は

AP軸:前後方向を通る軸

   →前後・矢状縫合に平行

ML軸:内外側方向を通る軸

   →冠状縫合に平行

 

を表しています。

 

 

次に斜軸について


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斜軸は、前額面にほぼ平行であり

動きは矢状面水平面で生じ、

回外(底屈と内転)/回内(背屈と外転)

が同時に起こります。

 

 

横足根関節は外がえし/内がえし回外/回内などの

運動を可能にしているため、荷重した足部を

様々な地形に適合させてくれます。

 

ぼこぼこした岩場で立てるのも、

傾斜したところを歩けるのも、

この関節があるからこそですね!!

 

横足根関節よありがとう!!笑笑

 

ということで、本日も最後まで読んで頂き

ありがとうございました!!

 

 

 

参考書

・Donald A.Neumann原著:筋骨格系のキネシオロジー P645-649

・山嵜勉編集:整形外科理学療法の理論と技術 P40

・中村隆一、齋藤宏著:基礎運動学 第6版補訂 P262

 

 

横足根関節について

 

こんにちわ!

今日は横足根関節についてやんわり

アウトプットしていきたいと思います!

 

では、早速、、、

 

 

そもそも、横足根関節とはどこの関節?

 

横足根関節は後足部中足部をつないでいる関節で、距舟関節踵立方関節の2つの関節からなっています!!

 

まずは、横足根関節の位置を見てみましょう!

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ちなみに、横足根関節はショパール関節(Chopart's joint)とも言います。

 

学生の頃は国試で覚えるために、

足首のショパ(足首のそば)にあるのが

ショパール関節って覚え方をしてました笑笑

 

また、距舟関節と踵立方関節は

ここに位置しています。

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では、まずはこの2つの関節を

ざっくり見ていきましょう!

 

 

距舟関節(Talonavicular joint)

 

距舟関節は球状関節に似ています。

距骨頭の凸面と舟状骨の凹面からなっており、足部の内側縦アーチの可動性を可能にしています。

 

この関節の動きとしては、

後足部に対して中足部をねじる

いわゆる、外がえす/内がえすということ。

 

そして、この関節にはバネ靭帯(Spring ligament )という、コラーゲン性の広くて厚い靭帯が存在しており、距骨頭の内側面と底面の凸面を支持する役割があります。

 

ちなみに、バネ靭帯の正式名称は

底側踵舟靭帯(Planter calcaneonavicular ligament )

といいます。

 

バネ靭帯の位置はここです。

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次に踵立方関節(Calcaneocuboid joint)

 

踵立方関節は横足根関節の外側を構成している関節で、踵骨の遠位面(前方)立方骨近位面との連結によって形成されています。

 

踵立方関節は前額面と水平面での可動範囲が距舟関節より少ないとされています。

その少ない可動範囲が柔軟性を少なくしている影響で外側縦アーチの安定性を作っています。

 

この関節の安定性に関与する靭帯は

・背側踵立方靭帯

・二分靭帯

・長足底靭帯

短足底靭帯(底側踵立方靭帯)

があります。

 

それぞれ見ていきます!

 

背側踵立方靭帯

(Dorsal calcaneocuboid ligament)

 

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3つの別々の靭帯がこの関節をさらに

安定させています!!

 

二分靭帯(Bifurcated ligament)

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この靭帯は踵骨と踵立方関節の背側に付着しているY形の束状組織となっています。

 

靭帯の分岐は内側線維束外側線維束になって広がっています!

内側(距舟靭帯)は距舟関節の外側面を補強。

外側(踵立方靭帯)は踵立方関節の背側を超えて、2つの骨間の結合を形成しています!

 

ちなみに、先程挙げた靭帯の中でも、この靭帯は損傷しやすい靭帯となっています。

 

長足底靭帯(Long plantar ligament)

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この靭帯は足部の中で最も長い靭帯です!

 

短足底靭帯(底側踵立方靭帯)

(Short plantar ligament )

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長足底靭帯の深部に位置しています!

 

 

今回は横足根関節の構成や靭帯について

アウトプットさせて頂きました!

 

次回は、この続きで横足根関節の運動についてアウトプットしていきます!

 

最後まで読んで頂き

ありがとうございました😊

 

参考書

・Donald A.Neumann原著:筋骨格系のキネシオロジー P644-646

・山嵜勉編集:整形外科理学療法の理論と技術 P40

・中村隆一、齋藤宏著:基礎運動学 第6版補訂 P262

 

#横足根関節 #距舟関節 #踵立方関節 #ショパール関節

距骨下関節について

 

こんにちわ!

今回は距骨下関節の構造や運動について

やんわりアウトプットしていきます!

 

では、早速、、、

 

そもそも距骨下関節は足部のどこに位置しているのでしょうか?

読んで字のごとくではありますが、

距骨の下にある関節、いわゆる距骨と踵骨との間の関節が距骨下関節になります。

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また、距骨下関節は

・前距踵関節

・中距踵関節

・後距踵関節

の3つの関節からなっている顆状関節であり、

可動域は約30°といわれています。

 

上記3つの関節面を下図で確認します。

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分かりづらくてすいません😓

 

黄色で塗りつぶしている部分が

距骨下関節の関節面です。

左側の距骨は、上から見て裏返した状態

表しています。

 

この3つの関節の中でも後距踵関節

全関節面の約70%を占めています。

 

それに比べて前・中距踵関節は小さく

ほぼ平坦な関節面からなっています。

 

では、次に距骨下関節に関与する靭帯についてざっくり見ていきます!

 

主に3つの靭帯が存在しており、

・内側距踵靭帯

 (Mediale talocalcaneal ligament)

・後距踵靭帯

 (Posterior talocalcaneal ligament)

・外側距踵靭帯

 (Lateral talocalcaneal ligament)

といいます。

 

次に、それぞれの靭帯の解剖を見ていきます!

まずは、

・内側距踵靭帯

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・後距踵靭帯

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・外側距踵靭帯

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どの靭帯もとても小さく、踵腓靭帯や三角靭帯などの関節に主要な安定性を供給する靭帯ほどの強度はないですが、距骨下関節に二次的な安定性供給しています!

 

そしてもう一つ、関与する靭帯があります。

それは骨間距踵靭帯(Interosseous ligament)です。

 

この靭帯は距骨下関節に最も大きな非筋性の安定性を供給し、特に距骨下関節の内がえしを制限してくれます!

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また、足根洞にある靭帯なので

分かりづらい場所にあります、、

ちなみに足根洞はここのことです!

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さらに、距骨下関節の運動について

見ていきましょう!

 

前回の記事にもあった距腿関節の運動軸と同様

距骨下関節にも運動軸があります。

 

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右足関節内側面の図です。

回転軸は水平面から約42°

 

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右足関節上面の図です。

回転軸は矢状面から約16°

の位置にあります。

 

距骨下関節は

・外転/内転

・内がえし/外がえし

の運動が可能となっています。

 

ちなみに

距骨下関節の"回内"

外がえし+外転

 

距骨下関節の"回外"

内がえし+内転

の複合運動となります。

 

距骨下関節の動きはさほど多くはないですが、

脛骨の回旋運動と密接に関係しています。

 

どこかの関節の動きに伴い他関節の運動も起こる、、いわゆる、運動連鎖ってやつです!

 

特に荷重下(CKC)では、

脛骨内旋→距骨下関節回内

脛骨外旋→距骨下関節回外

を伴う動きとなります。

 

すなわち、

下腿内旋→距骨が内転、底屈

     踵骨が外反

下腿外旋→距骨が外転、背屈

     踵骨が内反

 

無荷重下(OKC)では、

距骨は下腿の延長として機能し、

 

下腿内旋→踵骨回内(外がえし、外転、背屈)

下腿外旋→踵骨回外(内がえし、内転、底屈)

 

言い換えれば

 

過度の下腿内旋

→過度の距骨下関節回内

 

過度の下腿外旋

→過度の距骨下関節回外

を生じさせ、

 

逆に

過度の距骨下関節回内

→過度の下腿内旋、膝外反

 

過度の距骨下関節回外

→過度の下腿外旋、膝内反

を生じさせます。

 

1つの関節の動きにより、運動連鎖が起こり、足部の運動から膝関節へ影響を与えてしまう可能性があるということですね!

 

今回も最後まで読んで頂き

ありがとうございます😊

 

参考書

・Donald A.Neumann原著:筋骨格系のキネシオロジー P643

・山嵜勉編集:整形外科理学療法の理論と技術 P38.39

・中村隆一、齋藤宏著:基礎運動学 第6版補訂 P262

距腿関節(足関節)の運動・解剖

 

こんにちわ!

今日もやんわりアウトプットしていきます!

 

今回は距腿関節の運動軸や靭帯の解剖についてです!

 

では、早速、、、

 

"距腿関節"、いわゆる"足関節"

教科書や臨床上でどちらも使われており、え、同じ関節?違う関節?と思ったことがある方もいるかもしれません。

 

これら2つは同じ関節と思ってもらって構いません。

 

強いて言うなら、"距腿関節"

脛骨腓骨距骨で構成されている関節

 

"足関節"脛腓関節距腿関節距骨下関節を含む、複合関節と捉えられています。

 

細かく見ていくなら上記は覚えていても

良いかと思いますが、普段の臨床では、

距腿関節=足関節

と捉えて良いと思います。

 

 

距腿関節の主な動きとしては、

背屈底屈であり

運動自由度1度の関節です。

 

距腿関節は後方からみると、

内果より外果のほうが下方に位置しているため

回転軸はわずかにずれています(約10°)。

 

f:id:ptoutput:20210508082318p:image

 

また、上方から見ると

回転軸は6°ほどずれています。

f:id:ptoutput:20210510084745p:image

これらのように、回転軸がわずかにずれているため、

背屈時

わずかな外転と外がえしを伴い

 

底屈時

わずかな内転と内がえしを伴います

 

ですので、足関節のROMを行う際に

ただただ、背屈方向に動かすのではなく

わずかに外反方向に誘導していくのを

頭の片隅に置いておいても良いと思います。

 

 

次に背屈・底屈時の距骨の動きや靭帯についてざっくり見ていきます。

 

背屈時には

・距骨は下腿に対し、

 前方に転がり後方に滑る

・この動きに伴い踵腓靭帯が緊張

・背屈中は側副靭帯は強く緊張

・最大背屈は後部関節包アキレス腱などの底

 屈に関与する組織を伸張する

 

底屈時には

・距骨は下腿に対し、

 後方に転がり前方に滑る

・完全底屈で前距腓靭帯、三角靭帯の脛舟部

 緊張

・底屈は背屈筋群前方関節包を伸張

 

距骨の動きに関しては下図が分かりやすいです

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Donald A.Neumann原著:筋骨格系のキネシオロジーP640 図を引用

 

さらに次は各靭帯について

ざっくり見ていきます

 

距腿関節に関与する靭帯は大まかに

内側側副靭帯外側側副靭帯

に分けられます。

 

まずは内側側副靭帯から見ていきます!

 

内側側副靭帯は三角形の形に基づき

三角靭帯(Deltoid ligament)

と呼ばれており、大きく膨張しているのが特徴です。また三角靭帯は内果に付着しています。

 

三角靭帯は3つの線維が扇状になっており、

・脛舟部線維

・脛踵部線維

・脛距部線維(前脛距、後脛距)

という名称となっています。

 

それぞれの付着部は

脛舟部:近位舟状骨粗面

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脛踵部:載距突起

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前脛距部:脛骨の内側結節

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後脛距部:距骨後面の隆起した結節

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となっています!

 

次に、外側側副靭帯についてです。

外側側副靭帯は前・後距腓靭帯踵腓靭帯を含む靭帯です。

 

内果が距骨の内側壁をブロックできないために、足部捻挫の多くは内反捻挫を引き起こしてしまいます。

 

外側側副靭帯を構成するのは、

・前距腓靭帯

     (Anterior talofibular ligament )

・踵腓靭帯

  (Calcaneofibular ligament)

・後距腓靭帯

  (Posterior talofibular ligament)

という名称となっています。

 

それぞれの付着部は

 

・前距腓靭帯:距骨頸

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ちなみに、前距腓靭帯は外側側副靭帯の中でも1番損傷しやすい靭帯。

 

Ex)ジャンプの後、誰かの足の上に着地

   段差でうっかり足を踏み外す

        ↓

底屈を伴う足関節の過剰な内がえしor内転

によって靭帯損傷が引き起こされます。

 

・踵腓靭帯:踵骨外側の後下方

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外側側副靭帯損傷の2/3

前距腓靭帯と踵腓靭帯の両方に関係。

 

また、距腿関節・距骨下関節を横切り

内がえしを制限しています。

 

・後距腓靭帯:距骨の外側結節

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この靭帯の機能は距骨を安定させることです。

特に足関節最大背屈時には後距腓靭帯により

距骨の過剰な外転を制限します。

 

以上がそれぞれの靭帯についての

大まかな内容です!

 

足関節の靭帯は短くて小さいものが多いですが

これらが働く事で私たちの歩行や運動時の足関節を安定させているんですね!

 

今回も最後まで読んで頂き

ありがとうございました!!

 

参考書

・Donald A.Neumann原著:筋骨格系のキネシオロジー P640

・石川朗、種村留美総編集:理学療法作業療法テキスト 運動学