ptoutput’s diary

リハビリに関しての知識の共有やアウトプットをしていこうと思っています!

距骨下関節について

 

こんにちわ!

今回は距骨下関節の構造や運動について

やんわりアウトプットしていきます!

 

では、早速、、、

 

そもそも距骨下関節は足部のどこに位置しているのでしょうか?

読んで字のごとくではありますが、

距骨の下にある関節、いわゆる距骨と踵骨との間の関節が距骨下関節になります。

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また、距骨下関節は

・前距踵関節

・中距踵関節

・後距踵関節

の3つの関節からなっている顆状関節であり、

可動域は約30°といわれています。

 

上記3つの関節面を下図で確認します。

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分かりづらくてすいません😓

 

黄色で塗りつぶしている部分が

距骨下関節の関節面です。

左側の距骨は、上から見て裏返した状態

表しています。

 

この3つの関節の中でも後距踵関節

全関節面の約70%を占めています。

 

それに比べて前・中距踵関節は小さく

ほぼ平坦な関節面からなっています。

 

では、次に距骨下関節に関与する靭帯についてざっくり見ていきます!

 

主に3つの靭帯が存在しており、

・内側距踵靭帯

 (Mediale talocalcaneal ligament)

・後距踵靭帯

 (Posterior talocalcaneal ligament)

・外側距踵靭帯

 (Lateral talocalcaneal ligament)

といいます。

 

次に、それぞれの靭帯の解剖を見ていきます!

まずは、

・内側距踵靭帯

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・後距踵靭帯

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・外側距踵靭帯

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どの靭帯もとても小さく、踵腓靭帯や三角靭帯などの関節に主要な安定性を供給する靭帯ほどの強度はないですが、距骨下関節に二次的な安定性供給しています!

 

そしてもう一つ、関与する靭帯があります。

それは骨間距踵靭帯(Interosseous ligament)です。

 

この靭帯は距骨下関節に最も大きな非筋性の安定性を供給し、特に距骨下関節の内がえしを制限してくれます!

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また、足根洞にある靭帯なので

分かりづらい場所にあります、、

ちなみに足根洞はここのことです!

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さらに、距骨下関節の運動について

見ていきましょう!

 

前回の記事にもあった距腿関節の運動軸と同様

距骨下関節にも運動軸があります。

 

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右足関節内側面の図です。

回転軸は水平面から約42°

 

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右足関節上面の図です。

回転軸は矢状面から約16°

の位置にあります。

 

距骨下関節は

・外転/内転

・内がえし/外がえし

の運動が可能となっています。

 

ちなみに

距骨下関節の"回内"

外がえし+外転

 

距骨下関節の"回外"

内がえし+内転

の複合運動となります。

 

距骨下関節の動きはさほど多くはないですが、

脛骨の回旋運動と密接に関係しています。

 

どこかの関節の動きに伴い他関節の運動も起こる、、いわゆる、運動連鎖ってやつです!

 

特に荷重下(CKC)では、

脛骨内旋→距骨下関節回内

脛骨外旋→距骨下関節回外

を伴う動きとなります。

 

すなわち、

下腿内旋→距骨が内転、底屈

     踵骨が外反

下腿外旋→距骨が外転、背屈

     踵骨が内反

 

無荷重下(OKC)では、

距骨は下腿の延長として機能し、

 

下腿内旋→踵骨回内(外がえし、外転、背屈)

下腿外旋→踵骨回外(内がえし、内転、底屈)

 

言い換えれば

 

過度の下腿内旋

→過度の距骨下関節回内

 

過度の下腿外旋

→過度の距骨下関節回外

を生じさせ、

 

逆に

過度の距骨下関節回内

→過度の下腿内旋、膝外反

 

過度の距骨下関節回外

→過度の下腿外旋、膝内反

を生じさせます。

 

1つの関節の動きにより、運動連鎖が起こり、足部の運動から膝関節へ影響を与えてしまう可能性があるということですね!

 

今回も最後まで読んで頂き

ありがとうございます😊

 

参考書

・Donald A.Neumann原著:筋骨格系のキネシオロジー P643

・山嵜勉編集:整形外科理学療法の理論と技術 P38.39

・中村隆一、齋藤宏著:基礎運動学 第6版補訂 P262